2014年08月23日

バカっぽい:セレブのチャリティーごっこは庶民と無関係

ここ数日で唐突に話題に上がるようになったアメリカンセレブのアイスバケツチャレンジなる奇妙なチャリティーイベント。
ALSという難病の認知度アップが目的で、指名された人は100ドル寄付するか、氷水を頭からかぶりその動画をSNSで公開して、次の人を3人指名するというルール。
難病の認知度アップと氷水をあびることになんの関係があるのかよくわらからないが、この「庶民にはわからない」感じがセレブによるセレブのためのチャリティーイベントの肝なんだろうと思う。

ただの庶民である自分が思うこのチャリティーの奇妙さの一つは、「氷水をかぶるという」行為の意味不明さ。滝修行みたいなつもりなのか、ユーモアのつもりなのか、アメリカンジョークなみによくわからない。
そして、もう一つは、指名制のねずみ講式であること。
指名された人は、寄付か氷水をかぶるかの二択しかなく、強制ではないといいつつ、強制に近い。
おまけに、指名された人は、指名した人に「指名してくれてありがとう」と言わなければいけないような雰囲気すらある。
参加しなければ、難病支援に理解がないと後ろ指をさされてしまうので、体裁を気にする人や人付き合いを気にする人には、拒否するのが難しいチャリティーイベントなのだ。拒否するにしても、納得のいく理由をあげなければ叩かれる。
だから、嫌いな人をあえて指名する奴が出てくる。
みんなの党の議員が、安倍首相を指名したらしいが、こういう嫌がらせに利用される時点で、チャリティーイベントとしては失敗だ。
ねずみ講式に参加者が増えていくのも問題だ。これが問題ないなら、チェーンメールも問題ないってことになってしまう。

アメリカのセレブにありがちな「こんなことをまじめにやる俺ってどうよ!」なおふざけ感と「セレブな俺がセレブなあいつを指名するぜ!」というセレブコミュニティーのアピール。
氷水をかぶるだけの短い動画を公開するだけで、自身の存在感をネットを通じて示すことができ、金持ちの義務ともいえるチャリティーへの参加表明もできる。
庶民には意味不明のチャリティーだが、セレブにとっては、参加するメリットがあるってことだ。浜崎あゆみが便乗したくなるのもよくわかる(笑)。

このチャリティーのルールでは、寄付金は100ドルと決まっている。セレブが寄付する額としては少額だ。
なので、セレブがこのチャリティーに参加する目的は、自身が寄付することではなく、アイスバケツチャレンジ動画を公開して、このチャリティーを宣伝し、庶民に寄付させることにあると見るのが正しいだろう。
よって、セレブじゃない庶民には、アイスバケツチャレンジはする意味がない。このチャリティーに興味をもった庶民は、寄付だけすればよいのだ。

このチャリティーの最大の謎は、なぜ、ALSなのかという点だ。
ALSは、難病として最もよくとりあげられている病気じゃないかと思う。名前は聞いたことのある人が多いと思う。
誰も聞いたことがないような病気なら、セレブが認知度向上に協力するのもわからなくはないのだが、ALSはそうではない。
それに難病支援が目的なら、一時的な寄付金のゲットよりも継続的な寄付が欲しいはずで、アイスバケツチャレンジのような継続不可なチャリティーイベントはそぐわない。それとも、このねずみ講式チャリティーは半永久的に続くのか?

マスコミが突然取り上げる話題には裏があると思うひねくれ者なので、今回のチャリティーをセレブの善行として素直に受け取れない。
寄付や支援を求めている人たちは世界中にたくさんいる。ALSだけがセレブの協力で、膨大な寄付を集められるとなれば不公平だと思う人もいるだろう。

自分は、世界中の困った人たちに施しを与えるほどの財力はないし、薄情な性格なので、基本的にチャリティーには参加しない。たまにコンビニの募金箱に小銭をいれるぐらいだ。
病気や障害の人たちに対する福祉的支援は、本来、それぞれの国が考えるべきことであって、その財源は税金だ。セレブが関心をもつかどうかで、支援内容に差が出るのはおかしい。
セレブが、ALSに特別関心があるのなら、一般人の寄付などあてにせず、1億ぐらいポンと寄付すればいいんじゃないの?
posted by らいと at 15:40|